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一周遅れで トップを走る!

 今日は、「風土木の家」の講演会、 宇江敏勝さんのお話を聞きました。
長年 林業に携われていて、現在 作家としてたくさんの本を書かれている方です。
 
 炭焼きの息子として生まれ、山を転々としながら炭を焼いていた時代。昭和30年代、エネルギー革命で炭焼きがダメになり、その後植林や下草刈など 造林の仕事にたずさわった時代・・・ 今までの自分が経験した山での暮らしや営みをお話し頂きました。

 印象に残ったのは、山の仲間が次々と山を捨てて町へ出て行ってしまい、自分だけ取り残されたけど、今は陸上競技で言う 「周回遅れ」で先頭を走ってる・・・っておっしゃってました。

 炭焼きが盛んだった頃は、生活や産業の必需品である燃料を扱っていたわけですから、炭焼きは 花形の産業だったのでしょう。その後、昭和30年代40年代の拡大造林の時代、「山持ち」というと資産家を意味してたし、「山林王」なんて言葉もありました。ところが今は、山が元気のない時代・・・

 今の時代は、石油中心でいろんなことが動いている時代・・・政治までもが それで動いています。でも、最近 その限界が見えてきたように思います。
特に日本は石油資源がない国です。ふり向けば、山には資源がいっぱいあります。木材という資源だけでなく、山と人がかかわってきた 「文化」という資源もあります。

 これからは、一周遅れで、「山」がトップを走る 時代がきっとくるでしょう。 そうすれば、石油のために戦争に行く必要は もうなくなります。
by raqu3 | 2006-11-20 01:15


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